こんばんは、ぼくしです。
Googleのサジェストの欄を見ていて、今日たまたまこんな記事を見つけました。
「フランスが中絶権を憲法に明記へ 世界初」
記事によると「憲法に女性が人工妊娠中絶を選ぶ自由を含める」というものの様子。
憲法に加えるというのがインパクトあります。
パパ、という視点からはなかなかコメントしづらいものではありますが、中絶について色々と考えさせられるなぁと感じます。
日本では堕胎は刑法上の罪とされていて、母体保護法に基づいて人工妊娠中絶をするには配偶者の同意が必要、というガチガチの法規制がかかっているんですね。
加えてかなり妊娠初期でないと人工妊娠中絶も出来ないという雁字搦め。
望まない妊娠に関する問題は根深いようです。
どこからが命なのか
中絶という話を聞くとこんな議論をよく聞きます。
「どこからが命なのか」
受精した瞬間から命なのか。はたまた心臓が動き始めてから命なのか。人としての形を持ってからなのか。
どこからを命と捉えるかは考え方次第なように思います。
妻が息子を妊娠して定期検診から帰ってきた時、「心臓動いてたんだよ!」と目をキラキラさせながら話していたのを思い出します。
命を実感するのはきっと心臓が動いたりとか、顔の形が見えてきたりなのかもしれませんが、わたし個人は受精した瞬間から命があるように感じます。
そうすると、中絶は命を奪う行為とも捉えられてしまいます。
だから、堕胎は刑法上の罪、なんでしょうかね。
フランスの中絶権についても、中絶権は命を奪う行為だという反対意見もある様子。
でも、思います。
育てられないことが明らかな場合に子供を産むことと、中絶をすること。
どちらが責任のある行為なんでしょうか。
金銭的にどうしても育てられないことだってあるでしょうし、望まない妊娠だってあるでしょう。
そんな場合にさえも、人の命を奪うな、とはわたしは言えないです。
ノドかっぴらいて全部吐け。
パパとして妊娠や中絶を理解しようとは思うものの、実感できないなぁと思っていた時に「ノドかっぴらいて全部吐け。」という漫画に出会いました。
(ノドかっぴらいて全部吐け。 夢見鳥蚊帳 より抜粋)
詳細を書くとネタバレになるので書きませんが、概要だけ。
とある少女が男の子に向かって罵倒するシーンから始まります。
吐け!吐け!と、一体何を訴えているのか。
1時限目、3時限目と時が経つにつれて、少女が次第に弱っていき、そして言葉は罵倒から嘆願へと変わっていきます。
少女の訴えはなんだったのか、そして少年は何を思っているのか、それが最後の数ページで明らかになっていきます。
短編ではありますが、この世界観の話もまた自分に気づきを与えてくれた話でした。衝撃でした。
男性としてなんとも言えない気持ちになりました。
妊娠や中絶にまつわる話に触れて
これ以外にも、コウノドリや透明なゆりかご、といった漫画を種々読んだことがあります。
たかが漫画、と言われるかもしれませんが、命を育んで産むという行為の危なさや尊さを感じられたと思います。
もちろん自分の子どもができて初めて実感した、というのが正直なところですが。
総じて、相手の背景を知る姿勢が大切だと感じます。
男だから妊娠も悪阻も、子育ても妻におまかせポーイではなく。まぁこんな時代ではもはやないでしょうが。
どんな思いで女性は子供をお腹に抱えているのか。どんな悩みを抱えているのか。
妊娠と同様に、中絶をする人の心境もきっと察するに余りあるものだと思います。
望まない妊娠をして中絶をして、命を自分の手で奪ってしまったと罪の意識を背負う人もいるそうです。
実感することはたとえ難しくとも、相手に寄り添って知ろうとする姿勢。大切にしたいと思います。
わたしが、相手の背景を考える時にいつも思い出す言葉があります。
君は溺れている人がいたら救命道具を持ってきても海に飛び込むことはしない。
裸で泣いている人がいたら服をかけて話を聞くことはあっても自分も脱ぐことは絶対にしない。
教えてやるよ。冷静なんだよ君は 正しいよ。正しいから優秀なのさ。君はいつだって優秀だ、でもさ
正しい場所からしか話せないなら アタシはお前に話すことは何もないねっ
ブルーピリオド 5巻より引用
側から見て可哀想だねとどこか客観視するのではなく、一緒になって笑ったり泣いたりしてあげることが大事だと感じさせられる言葉です。
わたしはこれをアニメで初めて見た時に号泣してしまいました。
自分が、これを言われた八虎という主人公と全く同じタイプだからでした。ただ側から出来ることをするだけの人。
そう思ったからこそ、客観視するのではなく、相手と一緒になる感覚を大事にしています。
そのためにも経験をたくさん積んで感覚を磨いていきたいと思います。
おわりに
中絶という選択をとった人に、自分がどれだけ近づけるか、そして一緒になれるかはまだ分かりません。
でも、頭ごなしに中絶を否定するのではなく相手の背景を最低限知ろうとできる大人でありたいと思います。
また、日本の法も良い方向に変わってほしいと思います。
各々の事情を踏まえてそれぞれの人が最善の選択ができる社会にしていきたいですね。
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