こんばんは、ぼくしです。
最近、金曜ロードショーかなにかで、千と千尋の神隠しを見たときにふと違和感を感じました。
なんで、この母親は千尋に冷たいんだろう。そしてその母親をなぜ父親は良しとしているのだろう。
冒頭、千尋の方に顔を向けようともしない母親の振る舞い、父親の行動を見て、そんなことを感じました。
あとで妻に聞いたところ、結構複雑な家庭事情があるという背景設定があるということを知りました。
ジブリすげえ!と思ったのと同時に、それを感じ取れた自分に若干の成長を感じました。
すこし調子に乗っております。
大人になったからなのか、子供ができたからなのか。それにしても本当にそういう細かいところまでこだわるジブリすごいですね。
さて、というわけで今回は背景が分かる、ということをテーマにブログを書いていきたいと思います。
行動や考えの裏には背景がある
ここでいう背景とは、その人が何かしらの行動や考えをする理由を指します。
人に優しい人は、そうする理由があるでしょうし、人に嫌味を言う人はそうする理由があると思います。
思い返せば自分の考え方のベースには、結局のところ色んな経験があったりします。
昔、愛犬がわずか4歳で亡くなってしまった時。その時に感じた思いを今でもはっきりと覚えています。
「もっと愛してあげればよかった」
大型犬ということもあって、結構わたしは舐められていました。
わたしが愛犬をケージに入れて扉を閉める時。唸って抵抗し、時にガウ!と吠えることもありました。
そんな犬に対して、わたしはどこか冷めた感情と言いますか、可愛いけど別にまぁいいかという感じで犬に対してどこか心の距離をとっていたように思います。
そんなある日、友達とだべって帰ってくると妹が悲しそうに泣いていました。
どうしたのかと聞くと、急に犬が苦しみ出して、でもどうすれば良いか分からなくて親が帰ってくるまで泣いていたと言うのです。
家には親もおらず、子供だけで待っているとしばらくして親が帰ってきました。
どんな話をしたのか、記憶にはありませんがとても悲しそうな顔をしていました。
そして翌日、冷たくなった犬を見て、あの厳格な父親が涙を流しているのを見ました。
普段、絶対に人前では涙を見せない父親が泣いていたのを見て、衝撃でした。
わたしも冷たくなった犬を見てやっと、ああ死んでしまったのかということを実感して、激しく後悔したんです。
なんでもっと可愛がってあげなかったのか。もっと撫でてあげればよかった。もっと愛せばよかった。
この経験を機に、自分が後悔しないように思ったことや感じたことはできるだけ伝えたり、相手のためにできることをするようにしていたと思います。
このように、強烈な経験は考え方や行動につながっているなぁと思います。
背景を知るということ
背景を知ろうとすると見えることも変わってくるように思います。
例えば、電車の中で電話で大声で喋る外国人の方を稀に見かけますが、これにも背景があるように思うんです。
電車の中の注意事項や暗黙のルールは、結局のところ日本で生まれ育った人しかわからなかったり、ルールが書いてあったとしても日本語でしか書いていない場合が多いです。
そのため、結局ルールを知らないという背景があるからこそ、電話で大声で喋る外国人がいたりするのではないかと思います。
もちろん、ルールを知っててなおやる人もいるとは思いますが!
一時アメリカで暮らしていた時にも、やはり同様に文化的なギャップを感じました。
日本にいれば、同じように暮らして同じような教育を受けてきているので、同じような価値観や暗黙のルールができてきます。
一方でアメリカなんて移民国家なので、ヨーロッパやアジア、アフリカから様々な人が集まって暮らしています。
価値観が違うからこそ、暗黙のルールなんてものもなく、はっきりと自分の価値観や考えを示す必要が出てきます。
好きなら好き、嫌いなら嫌い。
特にレストランや、ちょっとしたハンバーガーショップでとても文化的なギャップを感じました。
日本であれば、わたしは”おすすめ”をまず聞きますが、アメリカでは全て自分で決める。
何もわからないわたしはとにかく「おすすめなに!?」と聞きまくっていました。
そんな時に、おじいちゃん先生から It’s up to you.(君次第だよ)と言われたのを今でも覚えています。
国が違うだけでも背景が違うなぁと感じました。
そう考えると、やはり息子には背景をちゃんとわかる人間であってほしいと思います。
背景も考えず、なんとなく非難したり賛成したりすることもあると思います。
でも、より相手の背景を見つめられる人間に育ってほしい。そう感じました。
相手の背景を知るために必要なこと
では、息子にそう育ってもらうためにはどうしたらいいのか。
わたしなりにですが、幅広い経験をさせてあげることがその解の一つではないかと感じます。
少しでもたくさんの経験をさせてあげることで、相手と通じる何か一つを持てると思います。
相手と通じる何かを持てる数が多いほど、相手の背景をより深く知って理解することが出来る。そんな気がしています。
アニメが好きな人が目の前にいれば、同じアニメを見ていなくても他のアニメを見ていればその良さが分かったりすることもあると思います。
料理が好きな人がいるなら料理の経験をしておく、動画編集の仕事をしている人なら動画編集の経験を積んでおく。
もちろん実体験が不可能なこともあると思います。それもまたドラマや本で似たようなことを知っておくだけでも良いと思うんです。
本もドラマもアニメも漫画もなんでも糧になると思います。
そうやって相手を少しでも分かってあげられたり、分かろうとしてあげられる子どもになって欲しい。
もちろん自分自身もそうなりたいと思います。
仕事で辛い経験をした、共働き家庭で悩んでいる、父親としてどうすべきかが分からない。そんな悩みを経験しているからこそ寄り添える。
相手の背景を深く知れる人はきっと、誰よりもたくさん経験してたくさん悩んでたくさん行動した人だと思います。
子どもが親を真似するように、親としてたくさんの経験と悩みと行動を積み重ねていこうと感じました。
おわりに
背景が分かる、と言葉で言えば簡単ですが、とても難しいことだと思います。
特にわたしは勝手に相手の状況を想像しすぎたり、妄想を膨らませて自己完結してしまうタイプです。
そういう癖は治しつつも、相手を本当に深く理解できる人でありたいと思います。
そして、そんな自分を見ながら子どもにもそうなってほしい。と思いました。かなり傲慢というか調子に乗った考え方かもしれませんが。
わかった気になるのではなく、深く理解できる、そんな子どもを育てられるように日々精進します。
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